Paganini DAC (Discontinued) / dCS
Paganini DAC
生産完了いたしました。(2015年7月)
Paganini DAC(パガニーニ ダック)はElgar Plus、Deliusに変わる新しいPaganiniシステムの中心を支えるDACです。
dCSリファレンス機である、Scarlatti DACに使用されているdCS独自のエレクトロニクスをそのまま搭載しています。
DACアナログボード、IEEE1394ボード、コントロールボード、パワーサプライなど、Scarlattiでは今までのdCSシステムのボードを一新しました。
特に、コントロールボードは最新スペックの超高速八層基板を搭載し、よりスピーディーに安定した動作を確保しています。
dCSでは最速、最高正確度のDSP(デジタルシグナル処理)を行うことによって、各ステージのストレスを最小限に抑え、フィルター、ゲインコントロールの動作を大きく改善し、非常に精密なディテールを再生します。
FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレー)は、能力を高めたために、さらに余裕が得られます。パワーサプライは一新され、運転温度が低く、AC電圧変動に対しても安定度が増しています。16ビットコントローラーは制御システムの能力を高めました。
DACの中枢部となるデジタルーアナログ変換ステージには、新設計のリングDAC(特許)を搭載しました。この新タイプリングDACは旧バージョンに比べてディテール表現が飛躍的に向上しました。新タイプリングDACはディスクリート、バランス設計で、dCS技術陣により創り出されたものです。
多くの他社製品には既製のDACチップが使用されておりますが、DACの心臓部にはdCSの最高度に洗練された変換回路を搭載することによってのみ、dCSの目指す最高度の音質が得られるのです。
デジタルプロセッサーは入力デジタルデータをリングダックフォーマットによって、高速処理します。即ち、5ビット、2.822/3.07MS/sというレートです。
この情報量は1ビットDSDデータ(@2.822M/Ss)、24/192データよりも遙かに大きい情報量を処理するフォーマットです。このリングDACフォーマットによってdCSは15年間世界のハイサンプルレートテクノロジーをリードしてきたのです。
多くのユーザーはIEEE1394インターフェィスによってトランスポートとDACを結線していますが、もちろんDACはシングルワイヤーでPCM入力を24/96、デュアルAESで24/192まで受け入れます。
シングルワイヤー入力はAES,SPDIF(RCA, RCA+BNCアダプター)によります。全てのdCS製品は最高度に洗練されたマルチモードフェーズロックループ回路を採用しています。
これによって、ジッタークロック信号を最大限に「クリーンアップ」するのです。
クロックは音楽演奏に非常に重要な要素とdCSは考えています。DACにおけるタイミングエラーはアナログ出力エラーへと変換されるからです。Paganini DACはマスターモードに設定すれば、トランスポートとシンクロナイズします。
全てのデジタル機器は単一クロッキングによってシンクロナイズされてドライブすることによって一番好ましい結果を得られる、ということがdCSの一貫した主張です。
シャシーは高品質ハードアルミで構成されており、フロントパネルは手の込んだカーブ面削りだしによって構成されています。
Paganini DACはパワーサプライを一新することによって、現在入手しうる高級デジタルディスクシステムの能力を100%発揮させる高性能DACとなりました。
特に、Paganini Transportとの組み合わせにより、DSDフォーマットの良いところをフルに楽しむことが出来るシステムとなります。
Specifications
- コンバータタイプ
- 5-bit 約3MS/s dCSオリジナルリングDAC
- デジタル入力
- IEEE1394 2系統 (DSD用インターフェイス)(1)
- AES/EBU (XLR) 2系統 (Dual AESで192kS/sまで対応)
- SPDIF(RCA)2系統
- アナログ出力
- バランス(XLR)1系統
- アンバランス(RCA)1系統
- ワードクロック
- 入力(BNC)1系統
- 出力(BNC)1系統
- 電源電圧
- 100V 50/60Hz
- 消費電力
- 24W(定格), 30W(最大)
- 外形寸法
- D420xW460x H113mm(最大寸法)
- 重量
- 11.3kg. (24.9lbs.)
- dCSは、世界初IEEE1394DSD端子を備えましたが、後発の各社トランスポートはdCSとは異なるソフトウェア規格を採用したために、Paganini DACは他社のトランスポートからのDSDデータ処理は行いません。