RoNt II tube PS / Brinkmann Audio

RoNt II

ブリンクマンのDDターンテーブルにオプションで用意されているRöNt II(ロント2)真空管パワーサプライは、ブリンクマン・ターンテーブルのモーター用に設計されたパワーサプライです。

「RöNt」とは、ドイツ語の Röhren=真空管、Netzteil = 電力供給から抽出した造語です。

ターンテーブルの電源に真空管を使用するのは、一見理にかなわない方法なようです。では、なぜブリンクマンは敢えて真空管パワーサプライを推奨するのでしょうか? 整流管の内部構造でプレートがカソードから隔離されていることは、モータードライブ回路からパワーラインも隔離出来ることを意味します。このため、RöNt IIは、ターンテーブルの効果的なパワーラインフィルターのように機能します。電源の浄化は、明瞭さ、開放性、広がりの点で音質を大きく改善します。さらに、オリジナルRöNt はマークII となって、シングルエンドA級回路を採用し、よりスムーズで透明度の高いパフォーマンスを実現しました。

RöNt II は、スタートアップ(起動)、駆動、およびスタンバイ状態で、それぞれ要求される電流を理想的に供給します。24V-DCの安定した出力電圧を提供し、出力はショートに対しては安全対策がとられています。電流が500mAを超えると出力は遮断されます。この数値は、モーターが起動時に必要とする電流を遙かに超えた電流です。プラッターが回転速度に達すると、スタンバイ時のように、消費電流は遙かに少なくなり安定します。

RöNt II 真空管パワーサプライは、2本の高電流、低抵抗なPL36(4極管)と整流管の5AR4を使用しています。使用するすべての真空管は長年にわたる使用に耐えるように設計・選別されており、PL36は通常の使用を考えると、厳しい条件のフル負荷の状態においても10000時間にわたり使用できます。

RöNt II 真空管パワーサプライは長時間このスタンバイ状態(モーターの「停止」)のままになる場合があるでしょう。真空管の寿命が気になる場合はしばらく(例えば、一晩)使用されない場合にはメイン電源スイッチをオフにしておくほうが良いでしょう。

整流管の5AR4によって整流された二次AC電圧はPL36に直接供給されます。コンデンサーとチョークのフィルターネットワークは、約180VDCのクリーン電圧をPL36に供給します。ターンテーブルのモーターは起動時に瞬間約450mAを必要とし、その後電流は約80mAに低下します。起動時、プラッターの回転を手でそっと回してアシストすることによって、起動時の消費電流を減らすことができます。 (BardoとTaurusで使用されるダイレクトドライブモーターは、ゆっくりと起動するように設計されているので、プラッターを軽く押す手伝いをしてくだされば起動時間が短くて済みます。)

プラッターを停止させると、RöNtⅡは出力電流を約60mAに下げます。この数値は、次の始動のためのモーターの電子回路に電流を維持するのには十分過ぎる値です。

RöNtII は熱の影響を受けない石または金属板の上に設置することが望ましいので、御影石ベースが付属しています。 モーターは、背面パネルの3極コネクターに接続されています。電源には、ダイレクトドライブターンテーブルを接続するための特別なケーブルがあります。

ブリンクマン・ターンテーブルは RöNtII によってよりディテールを浮き立たせ、バックグラウンドは静かに、音像はくっきりと目の前に現れるので、リスナーはアナログレコードの良さをしみじみと味わうことが出来ます。一度、真空管パワーサプライを試してみませんか。やみつきになった多くのオーディオファイルがすでにヨーロッパにいらっしゃることが、RöNtII の存在意義の証明です。

Specifications

付属ケーブル
ブリンクマンターンテーブル用 DCケーブル
消費電力
約80w
出力電圧
24v
出力電流
0−450mA(ピーク)
使用真空管
PL 36 x 2, 5AR4 x 1
※ 5AR4の表面温度は120°Cを超える場合があります。
動作中は真空管には手で触れないようにしてください。
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寸法
本体:180 x 100 x 310mm
重量
本体:12kg

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