Bardo Performance / Brinkmann Audio
Brinkmann Audioの開発理念
Brinkmann Audio(ブリンクマン・オーディオ)は、1984年にレコード芸術の理想を追求するヘルムート・ブリンクマンによってドイツ南部アヒベルグに設立されました。
アナログレコードは、人間の感情を表す高解像度のプレイバック・メディアとして復活しました。レコードの音溝からできる限り情報を拾い出す一方、不要な共振を取り除き、心から楽しめる演奏を再生することがBrinkmannのアナログシステムの開発理念です。
Bardo Performance Terntable
Bardo Performance(バルド パフォーマンス)は、リニアモーターの原理を応用した非常に静かで、なめらかな「マグネティック・ダイレクト・ドライブ」を採用したターンテーブルです。
ダイレクト・ドライブ型のターンテーブルは、一般的に、1秒以内に定格回転数に達成するハイトルク32極(またはそれ以上)モーターを使用します。しかし、"コッギング"によるワウ/フラッター数値が高くなるという、非常に大きなデメリットが生じます。通常、その解決のためにクォ−ツロックモーターやフェィズロックレギュレーターなどを使用して強制的に欠点を補います。それで補正されたダイレクトドライブモーターは非常に低いワウ/フラッターとなります。それでも、頑固なモーターはプラッターがスムーズに回転することを拒みます。調整装置はプラッターのスピードアップ、ダウンという調整は続きます。連続的なスタート/ストップ運動は、レコードを演奏したときにラフで硬質という不快な音となって私たちは認識します。
独自のマグネティック・ドライブを採用
ターンテーブルの役割は、レコードグルーブが機械的にトレースされるように一定の速度でレコードを回転させること、とBrinkmannでは考えます。モーター自体をプラッターベアリングと一体化することで、干渉を無くす。たとえば、ノイズやモーターベアリングとプラッターの干渉という問題は解決できますし、オイルフィルムは均一となり、回転速度を安定させます。小さいモーターで重量級のターンテーブルを回転させるので、回転数をシフトダウンする必要がなくなり、コッギングが大幅に減少します。さらにモーターの回転速度が低いためにコッギング周波数が低く抑えられ、再生音が不快な音として認知されません。
マグネティック・ドライブ・モーター
ダイレクト・ドライブ構造のターンテーブルは、放送局が要求したような1秒で規定回転速度に達することよりも、スムーズな回転を維持することを最優先に設計すれば、優れたシステムとなります。
Brinkmannは、スムーズな回転を優先するために、モーターの設計、製造からスタートしました。4個の独自に開発されたコイルをプラッターベアリングの周りに22.5°に配列して磁界をオーバーラップさせ、コッギングをほとんどゼロのレベルにまで低減させています。モーターのローターはサブプラッターとして作用し、8極のマグネティックリングがその底部についています。ホールセンサーとエンコーダーによるドライブメカニズムは10kgのプラッターを12秒以内に331/3 rpmで回転させるのに必要なエネルギーにおさえています。一定回転数に必要な最小限のトルクとなっているので、シフトダウンする必要がありません。ドライブメカニズムはダイレクトなので、どこにも接触しないで定格回転が得られます。ローパワーマグネティックフィールドによるソフトカプリングによってサイレントドライブのターンテーブルが完成したのです。
一定の回転速度に必要最低限のエネルギーを生ずるモーター、超低摩擦の特殊ベアリングによってすばらしい音質が達成できたのです。この点が従来の瞬時の立ち上がり、ハイトルクダイレクトドライブターンテーブルとの違いです。
聞き手はもちろん人間です。Brinkmann Audioは製品として発表するまでに、多くの試聴を繰り返して参りました。そして、設計思想が製品に反映されたことを確認し、自信を持って世に送り出したのです。
Specifications
- 駆動方法
- 自社設計マグネティックフィールドモーターによるダイレクトプラッタードライブ
- 回転数
- 33 1/3 / 45rpm スイッチによる切り替え
- パワーサプライ
- 外部ソリッドステートパワーサプライ
- DINコネクター接続による
- ベアリング
- ハイドロスタティック、メンテナンスフリーベアリング
- プラッター
- 最適共振性のアルミアロイ + クリスタルガラス
- シャーシ
- 低共振減デザインによる15mm航空機グレードアルミアロイ製
- アームベース
- 航空機グレードアルミ製ボード
- ショートアーム(9"タイプ)用アームベース標準装備(回転による位置微調整が可)
- ロングアーム(12"タイプ)用アームベースはオプションにて対応(回転による位置微調整が可)
- 対応トーンアーム
- ショートアーム(9"タイプ)
- ロングアーム(12"タイプ)※オプションのロングアーム用アームベース装着時
- リニアトラッキングアーム
- ターンテーブル出力端子
- RCA
- グラウンド端子
- 2mm径
- 定格回転速度からの乖離率
- 0.0%(微調整可)
- ワウ・フラッター
- 0.035%(DIN45507)
- 定速回転までの時間
- 12 / 16秒(33 1/3 / 45rpm)
- ランブル
- −64dB(DIN 45544)
- 速度微調整範囲
- +/-10% トリムポットにより調整
- 寸法
- プレーヤー部:W420 x H100 x D320 (mm)
- 電源部:W105 x H67 x D110 (mm)
- 重量
- プレーヤー部:14.8 kg
- (シャーシ5kg, プラッター9.8kg)
- 電源部:0.5 kg