Jazz (Discontinued) / Nagra

Jazz

生産完了いたしました。これまでご愛好いただきまして誠にありがとうございました。

静けさ

Jazz（ジャズ）は「静けさ」をテーマに新しく開発された最新の真空管プリアンプです。電気機器の静けさ、いわゆるS/N比は、リスナーが評価するひとつの大きな基準です。私たちの耳は意識する、しないにかかわらずにバックグラウンドのイズを聞き取ります。音楽のダイナミックレンジを感じ取り、音が漆黒の背景から浮かび上がる様がよく分かるのです。ノイズが低いほどスペースがここではダイナミックレンジがその情景をオープンに表すことが出来ているか、クリーンで自然な音か、リアリティーのある音楽再現か、などが聞き取れるのです。

Jazzを開発するにあたりNagra技術陣が集中した点はこのようなことです。先代モデルのPL-L、PL-PともS/N比では100dBという優れた測定を示しているとおり現代の知識と、洗練された技術によって、静けさの度合いはさらに深めていくことが期待できます。結果として真空管式プリアンプながらJazzは105dBという値を得ました。まるでデジタルソースの静けさに見合うようなレベルにまでノイズを下げることが出来たのです。このような静かなソースを使用することによって、プリアンプ段階ではノイズがつかずに、新たなノイズはそれ以降の機器と言うことになりますので、理想的な再生と言えましょう。

Jazz Inside

命名「Jazz」

Nagraのたどる道は不変です。Jazzもこれまでの優れたプリアンプの足跡を歩んでいます。1997年に発表されたPL-P、2001年に発表されたPL-Lは現在でもトップクラス真空管プリアンプの評価基準になるものとの評価をいただいています。Jazzはこの二機種を超える性能と音楽性とを備え、さらに優れたものでなければ、発表する価値はないのです。Jazzという名称は今までの略号を使ってモデル名を一新し、全く新しいナグラの世界に入る意気込みで採用しました。Nagraがずっとパートナーとして支持し敬愛してきた、世界的に有名な伝説のモントルージャズフェスティバルへの感謝と尊敬の念を表して、「Jazz」と命名しました。

フロントパネル

フロントパネル large image

全ての入力はフローティングシステムで、信号はアンプ回路に届くまでは疑似バランスとなっています。電磁波を防ぐためにフィルターが装着されています。入力スイッチは高品位リレーのタンデムによって行われます。アクティブ入力のアースのみが接続されています。他の入力のアースは接続されませんので、アクティブ入力以外の入力間で発生するループが排除されます。
※写真のVFSはオプションです。

リアパネル

リアパネル large image

Jazzのコネクターはすべてリアパネルに装備されています。これまでのプリアンプではコネクター類をNagra伝統のサイドパネルに配したデザインを採用して参りました。この方式はプロ産業では大変重宝されておりましたがホームオーディオでは少々扱いにくい面もありました。Jazzのコネクターはホームオーディオに適した配置とないました。

Jazzの入力には5系統あります。チャンネルAがXLR入力、チャンネルB、C、D、EがそれぞれRCA入力となります。さらに6番目の入力としてバイパス入力がございます。Jazzの電源がOffの時に、バイパスモードとして機能し入力から直接XLR出力へと接続されます。出力は二系統で、リレーによって切り替えられます。この内のひとつはXLR、もう一方は RCAで、バイアンプを考慮しています。