Vivaldi One APEX / dCS




世界50台限定モデル「Vivaldi One APEX」

今月は、ミュンヘンのハイエンドオーディオショーで、Vivaldi Oneの新しいAPEXエディション(dCSの30周年記念モデルとして発表された限定版のオールインワンシステム)をデビューさせます。 ここではオリジナルVivaldi Oneの制作と、Ring DAC APEXハードウェアの発売に続いて新しいVivaldi One APEXエディションをリリースするという決定をご紹介しましょう。

APEXのテクノロジーとイノベーション、デザインと制作

5年前、dCSは30歳になる準備をしていました。企業にとっての30年は、一つの区切りであり、また大きなお祝いに値すると私たちは思いました。dCSがワンチームとしてこの機会を記念して意味のある記念碑なモデルを残そう、と決断しました。

創業30年(2017年)を迎える前の10年間で、dCSは新しいロードマップを作成しました。 私たちは、オーディオ革新対策への取り組みを拡大するという目標を打ち出し、皆さまが音楽を管理し、音楽を楽しむ方法が変化する中で、新しいオーディオライフをサポートできるもの、また、美しくデザインされたステート・オブ・ジ・アート再生システムを作成することに全力を挙げて取り組みました。

見て美しい芸術的なパッケージデザインを開発し、dCSリングDACシステムやデジタル処理プラットフォームなどのオーディオシステムの核心となるテクノロジーを再設計しました。 また、契約者数が伸びているストリーミングオーディオをサポートするための多くの新機能と新しいユーザー・インターフェイスを開発しました。 2012年には、これらの革新的な技術を反映し、オーディオ・パフォーマンスの新基準を設定したと高評価を得た旗艦的シリーズであるVivaldiをリリースしました。

専用DAC、アップサンプラー、CD / SACDトランスポート、マスタークロックで構成されるVivaldiシリーズは高い評価を得ました。 dCSチームにとって、それは新世代の製品の基礎であり、また、設計デザインと工学技術の観点から見てゴールとなるべき試みの実現でもあったのです。

これに続いて、ロッシーニ・シリーズを発売しました。 ロッシーニDACとマスタークロックの開発に加えて、ロッシーニプレーヤーを作成しました。これは、DAC、ネットワークストリーマー、CD/SACDトランスポートを内蔵した最初のワンシャーシ・ネットワーク・ミュージックプレーヤーでとなりました。

30周年を迎えるにあたり、VivaldiおよびRossiniシリーズの発売を基に、あらゆるデジタルソースからの再生をサポートできる新しい限定版の製品を作成することにしました。 私たちの目標は、世界最高のオール・イン・ワン・システムを作成することでした。これは、Vivaldiシリーズの核心たるテクノロジーと機能とを、エレガントに設計されたシャーシに組み込んだ製品を制作することでした。

「『Vivaldiフルシステムに勝るとも劣らない優れたシングルボックスプレーヤーを作成できるか』を熟慮し、設計、制作に取りかかりました。」 「30周年を迎えるにあたり、オーディオイノベーションにおける成果と今までの努力とを記念したいと思いました」とdCSのマネージングディレクター、David Steven氏は述べています。 「今までお祝いの商品をリリースしたことはありませんでしたが、Vivaldiによって技術と設計上の目標を達成し、ステート・オブ・ジ・アートの水準をより高く押し上げた、と実感しました。そこで、「シングルボックスプレーヤーを作成できないか」と考えました。 それはVivaldiフルシステムと同じくらい良いものになり得るか、」がポイントであり、その点が私たち挑戦しようとしたことです。」

2010年、Vivaldiシリーズに取りかかったさ時には、ハイエンド オーディオ ユーザーの間では、ディスク再生が依然として主要なリスニングモードでした。 Vivaldiは、CD、SACD、ストリーミング、USBを含むすべての形式のデジタル音楽再生をサポートするために作成されましたが、ストリーミングが普及したのはVivaldi Oneリリース時でした。 Vivaldi Oneは、「素晴らしいディスクプレーヤーであり、完全なデジタルハブでもある」と考えられていました。Vivaldiの発売に向けて開発したテクノロジーと、それ以降にリリースされた新機能やアップデートを包括したものです。 SpotifyやTIDALなどのストリーミングを介して、高解像度のストリーミングとオーディオをより適切にサポートできる、より高度なネットワークカードを開発し、組み込んだのです。

Vivaldiの核となる機能とテクノロジーを単一のシャーシに統合することは、dCSのエンジニアリングチームにとって大きな課題でした。 Vivaldiシリーズの製品はどれをとってもエンジニアリングの観点からは非常に複雑で、物理的に大きく、Vivaldi Oneを作成するには、各デバイスからコアコンポーネントを取り出して、それらを1つのユニットに配置するという、単純な作業ではありませんでした。

Vivaldi Oneプロジェクトを進めることを決定したとき、克服しなければならない基本的な課題がいくつかありました。卓越したパフォーマンスと使いやすさを維持しながら、3つのフル機能製品のコンポーネントを一つのシャーシに圧縮することです」とdCSテクニカルディレクター Andy McHargは振り返ります。

「機械的、物理的制約のため、すべての電子機器を1つのボックスに詰め込むことはできませんでした。また、これに伴うパフォーマンスの低下は受け入れられなかったため、多くの作業を最初から効果的に開始する必要がありました。」

dCSデジタルプロセッシングプラットフォーム(すべてのdCSデバイスの中央マザーボードとして機能する再プログラム可能なコントロールボード)は、計り知れないパワーと柔軟性を提供しましたが、チームは繊細なアナログ回路とデジタルパーツとを分離する、Vivaldi One専用の回路を新たに設計し、制作しなければなりませんでした。

クロッキングはさらなる課題を提示しました。「SACDメカニズム自体をクロッキングするには、アナログ回路や電源の汚染を防ぐために多くの工夫が必要でした」とAndyは付け加えます。 これに加えて、dCS Mosaicストリーミングプラットフォームとの互換性を維持しながら、Vivaldiフルシステム内の個々のコンポーネントの機能とパフォーマンスを維持するために、処理と制御を単一のチップではなく複数のFPGAに分割する必要があったのです。

「ハードウェアが本質的にモジュール形式であるという点が、カスタマイズを可能にし、このプロジェクトに大いに役立ちました。」と、製品開発のdCSディレクターであるChris Hales氏は付け加えます。 「しかし、どの製品にも常に相反する要件があります。たとえば、リアパネルはユーザーの利益のために論理的に配置する必要がありますが、それはパフォーマンスに最適なものとは一致しない場合があります。 詰め込む機能が多ければ多いほど、これらの相反する要件を調整する必要があります…そして、時には、それらを回避するための新しいソリューションを考え出す必要があります。」

dCSチームの努力は、あらゆるハイエンドオーディオのシステムのフロントエンドとなり、全てのデジタルプレィバック形式をサポートする、強力なオーディオシステムとして結晶しました。

「Vivaldi OneはdCSからのデジタルオーディオとは、という宣言なのです」とDavidは言います。 「ストリーミングやディスク再生に関しては、市場で最高のワンボックス・ミュージックプレーヤーであることは間違いない、と信じています。 発売時、リファレンスモデルとしての基準を満たし、Ring DACマッパーのアップデートや継続的な進化と機能強化、そして今年はRing DAC APEXの追加によって継続的に改善され続け、希代のワンボックス・プレーヤーとして頂点に君臨しています。」

オリジナルのVivaldiOneシステムは250ユニットの限定版として製造され、完売しました。それから数年、Vivaldi Oneの購入を熱望しているお客様からは、定期的にリクエストが寄せられています。

リリース後5年間、Vivaldi Oneのパフォーマンスの強化と改良を続け、オーナーの皆さまには、無償アップデートを提供してきました。 dCSとしては、Vivaldi Oneの成功を誇りに思ってはおりましたが、再リリースする予定はありませんでした。 Vivaldi Oneは限定版システムとして考案され、発売後、新製品(Bartók DACやBartók Headphone DACなど)の開発に注力し、Vivaldiと ロッシーニの進化に注力して参りました。

その後、2022年3月に、すべてのdCS DACおよび音楽プレーヤーに搭載されている独自のデジタル-アナログ変換システムであるdCSリングDACのまったく新しいバージョンをリリースしました。 この主要なハードウェアのアップグレードにより、Vivaldi DAC、Rossini DAC、Rossini Player、およびVivaldi Oneのパフォーマンスをさらに向上させることができました。 既にお持ちいただいている方々は新しいハードウェアのグローバル アップグレード プログラムを開始することに加えて、APEXハードウェアを登載した新Vivaldi Oneを作成することを決定しました。 新しいAPEXエディションのユニットは、APEXで達成したすべてのことを祝うものです。 今年dCSは35周年を迎えます。皆様方に非常に愛され、称賛されている製品を、あらたに進化させて、オーディオシーンに再登壇させるには絶好の機会ではないか、と思い、決断いたしました。

先週発表したように、Vivaldi One APEXは50ユニット限定製産です。カラーは、ブラックかシルバーを選択でき、オリジナルVivaldi Oneの機能をそのままに、Ring DAC APEXハードウェアが登載されています。

このシステムは2022年のミュンヘン・ハイエンド オーディオショーで発表します。

4日間のイベントを通じて一連のデモンストレーションを開催します。 私たちは、3年ぶりにこのショーに参加できることをとてもうれしく思っております。「ミュンヘンでVivaldi One APEXをお披露目し、35年目の始まりをすべてのパートナーとオーディオを楽しみながら祝福できることはとてもエキサイティングです」とDavidは付け加えました。

リアパネル

Rear Panel
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Specifications

タイプ
アップサンプリング CD/SACDネットワークプレイヤー
D/Aコンバーター
dCS Ring DAC APEX(リングダック エイペックス)5bit 2.822MS/s
ドライブメカニズム
VRDS Neo VMK3 CD/SACD(エソテリック製)
ネットワークインターフェイス ディジタル入力
● RJ45(1000BASE-T) x 1:ギガビットコネクター
● RJ45(100BASE-T) x 1:ループコネクター
UPnPレンダラー(エィシンクロノスモード)UPnPサーバーからのスタンダードネットワーク経由でストリーミング音楽、フォーマットは主な標準ロスレスフォーマット、FLAC / WAV / AIFF (<24/384k), DFF/DSF (DSD64、128)
他にMQA、 WMA、ALAC、 MP3、AAC、OGG(一部フォーマットは低サンプルレートに制限)Apple Airplay(44.1、48k)
USBインターフェイス ディジタル入力
● USB 2.0 x 1:Bタイプ(エィシンクロノス)
<24/384kS/s、DSD64、128(DoP)
● USB 2.0 x 1:Aタイプ(エィシンクロノス)
<24/384kS/s、DSD64、128
PCMインターフェイス ディジタル入力
● AES/EBU(XLR) x 2
シングルAES使用時:PCM <24/192kS/s、DSD64 in DoP
デュアルAES使用時:PCM <24/384kS/s、DSD64、DSD128 in DoP
● SPDIF(RCA) x 2:PCM <24/192、DSD64 in DoP
● SPDIF(BNC)x 1:PCM <24/192、DSD64 in DoP
● SPDIF(Optical Toslink)x 1:PCM <24/96kS/s
ワードクロック入力
● BNC x 2
44.1、48、88,2、96、176.4、192kHz に対応
ワードクロック出力
● BNC x 1
マスターモード:TTLコンパチブルワードクロック
アップサンプル
DXD、DSD64、DSD128
アナログ出力
● XLR x 2(2hot);バランス出力
● RCA x 2:アンバランス出力
アウトプットレベル
0.2、0.6、2、6 (V/rms) :メニューにて選択切替
残留ノイズ
16bit data:>-96dB, 24bit data >-113dB (20~20k 6V設定)
L-Rクロストーク
>115dB 20~20kHz
サプリアス反応
>105dB 20~20k
フィルター
PCMモード:6フィルター
DSDモード:4フィルター
電源電圧
100V 50/60Hz
消費電力
40W、最大50W
カラー・仕上げ
シルバー・アノダイズ(標準仕上げ)
外形寸法
W444 x H220 x D420(mm)
重量
27.4kg(アノダイズ仕上げ)
外部コントロール
dCS Mosaic Contlol アプリ(App Store、Google Playにて入手)音楽のプレイバック、ユニットコンフィギュレーション(設定)、ファームウェアアップデート
IRリモートコントロール(付属品)
RS232(サードパーティ・オートメーションシステム)
  1. VRDS-NEOはエソテリック社の商標です。

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