Varèse Transport / dCS



The Varèse Transport is here

Vareseは、dCS史上最も野心的なプロジェクトであり、6年にわたる集中的な開発を経て完成した、リスナーを包み込む音楽再生システムです。

Varese Core、Varese Mono DACs、Varese Master Clock、Varese User Interface(with Remorte Control)で構成されたVarese ミュージック・システムは、満を持して2024年に登場いたしました。そして2025年9月、ディスクからの再生においても最高のパフォーマンスを実現しべく、Varèse Transport(ヴァレーズ トランスポート)が新たに加わりました。

私たちはこの製品を、Vareseの理念を体現する「究極のトランスポート」として誇りを持ってご紹介します。

このトランスポートは、CD:44.1kS/sのネイティブPCM、SACD:ネイティブDSD、で再生します。専用設計シャーシと、新たに開発された dCS ACTUS インターフェース を搭載し、ノイズと振動を徹底的に抑えた設計が特徴です。

その結果、ディスクに刻まれた音楽的・空間的ディテールをより正確に引き出すことが可能になりました。操作はVarèse UI、Varèseリモコン、さらにMosaic ACTUSアプリから直感的に行えます。

本稿では、トランスポートの構造と性能を支える設計を解説し、優れた音質を実現する要素、そして従来機との差異について紹介します。

メカニズム設計と性能

トランスポートは、ディスクのデータを読み取り、DACへ正確に送る役割を担います。その性能は主に以下で決まります。

高性能なメカニズムには次の要件があります。

Varèse Transportは、Rossini / Vivaldi MkII Transportと同じ Sound United D&M メカニズム を採用し、正確無比なデータ読み取りを実現しています。

さらに、外部クロック(Varese内蔵の高精度VCXO)と同期させることでジッターを低減。このメカニズムは物理的な振動やノイズも小さく、特に高速回転が必要なSACDで効果を発揮します。

ただし、ノイズ・振動対策の鍵を握るのはメカニズムだけではなく シャーシへの取り付け方法 です。ここを最適化することで、メカニズムの潜在能力を最大限に引き出します。

Varèse Transportは、静粛なメカニズムと独自のマウント方式を組み合わせ、dCS史上もっとも低振動・低ノイズなトランスポートとなりました。

入出力設計とACTUSの役割

ディスクから読み取られたデータ(I²S)は、DACへ安全に伝送できるフォーマットへ変換されます。

Rossini TransportやVivaldi Transportなど従来のdCSトランスポートは、「AES (x3本)」「RS232」「クロックケーブル」の合計5本でD/Aコンバーターと接続する必要がありました。複数のAESデジタルケーブルを使うことで、CD/SACDフォーマットやアップサンプリングに対応していたためです。

また、AESやS/PDIFはクロックが信号に埋め込まれるため、復調時にジッターが発生しやすく、専用クロック接続が不可欠でした。

ACTUSインターフェース(Varèse専用ケーブル)の登場

Varèse Music Systemは、dCS独自開発の ACTUS によって状況を一変させました。

ACTUSは1本のケーブルで以下の全てを伝送します。

これにより、従来5本 → 1本のケーブルで完結。

また、クロックが分離された伝送より正確に扱われ、ジッターの大幅低減にも貢献します。

Varèse Transportは、CDは44.1kS/s PCM、SACDはネイティブDSDをそのまま出力します。

アップサンプリングやフォーマット変換は行わず、必要な処理はCore側へ任せることで、Varèse Transportは「読み取りと伝送」に専念します。

シャーシ構造:ノイズと振動を抑えるデザイン

※ ↑上の画像はトッププレート部にメカニズムを装着した状態。(上下逆さにして撮影)

Varèse Transportの筐体は、dCSが新たに開発したシャーシ構造を採用し、過去最高レベルで静粛性と安定性を実現しています。

従来のdCSトランスポートは、複数枚のアルミ削り出しパネルを組み合わせた構造でした。

一方Varèseでは継ぎ目のない剛性の高い構造により、外部ノイズ・振動の影響を最小化します。

● トッププレート(天板・前面・側面):1つのアルミ塊から削り出した一体構造

● ボトムプレート(底面・背面):さらに別のアルミブロックから削り出し

※ ↑上の画像は完全削り出し状態トッププレート部です。(上下逆さにして撮影)

上部と下部の2ピース構造ながら、電磁的に密閉されたユニットとして機能します。

ネジ穴の位置まで電磁波漏洩を計算し設計されており、使用されているネジもVarèse専用に開発されたものです。こうした徹底した設計により、外部環境に左右されない電磁的安定性を実現しました。

新開発のメカニズム取付方式

開発過程では、あらゆる取付方法・素材・ブッシングをテストし、メカニズムやシャーシ各部の振動を細かく測定。

その結果、最も振動を抑える方法は、メカニズムをブッシングなしで、シャーシ上部の質量のある部位に直接固定すること、という結論に至りました。

上部パネルから伸びる2本の支柱を介し、メカニズムを正確に固定。これによりフロントパネルとトレイの位置精度も完璧に保たれます。

この取り付け方式により、初代Vivaldi Transportなど大型で複雑なメカニズムよりも、静音・低振動を実現しました。

電子回路:単一基板で最適化

※ ↑上の画像はボトムプレート(底板・背面)です。

Varèse Transportは、電子部品をほぼすべて 単一のプリント基板 に集約しています。

基板はシャーシ底面から一定の距離を保ってマウントされ、安定したグランド環境を実現。性能の安定性にも寄与します。

搭載される主要電子要素

電源系はすべてメインクロックに同期しており、非同期ノイズの発生を抑制。

ACTUSを介した精密なクロック同期により、ジッターを極限まで管理しています。

最高のディスク再生を求めるユーザーへ

Varèse Transportは、dCSが長年培ってきた技術をさらに進化させた、過去最高性能のCD/SACDトランスポートです。

これらによりディスクに記録された情報を極限まで引き出し、Varèse Core / Varèse Mono DACsとの最高の一体動作を実現します。

「CDとSACDを、ネイティブフォーマットで、最高の音質で聴きたい」・・・その願いにdCSの出した答えがこのVarèse Transportなのです。

CD/SACD再生の新たな頂点

dCSは2000年以降、CDおよびSACDトランスポートの開発に力を注いで参りました。今日、デジタル音楽は、ファイル再生やサブスクリプションへと広がりましたが、多くの愛好家にとって依然としてディスクは大切な音楽ソースです。

「すべてを音楽のために」 ー 私たちの基本理念は常に一貫しています。

ノイズ、歪み、共振といった音楽を損なう要因を徹底的に排除するため、機械設計から電気設計に至るまで細部にわたり最適化を図りました。

ディスクメカニズムは強固なフレームに搭載され、振動の影響を受けない構造を実現。進化し続けるdCSの技術をハードウェア・ソフトウェア・構造設計に惜しみなく注ぎ込んでいます。

Varèse Transportは、「何も失わず、何も加えない」純粋な再生を実現するために出した答えです。Varèse ミュージック・システムの理念を受け継ぎ、ディスク再生における新たな基準を打ち立てます。

Varèse Transportの特徴

究極の静けさ
新技術ACTUSと新設計シャーシにより、dCS史上最も静謐なトランスポートを実現。
高純度な再生
CDおよびSACDをネイティブフォーマットでビットパーフェクト再生。
シンプルな接続
ACTUSケーブル1本でVarese Coreに接続。煩雑な配線の必要はありません。
一体感のあるデザイン
アルミブロックから削り出したシャーシに、ダンピング材を積層した堅牢構造。メカニズムもアルミビレットから削り出されたフレームに搭載し、不要な付帯音を排除。
直感的な操作性
Varèse User Interface、Mosaic ACTUS(アプリ)、Varèse Remote Controlで自在に再生をコントロール。

フロントパネル&リアパネル

Varèse Transport Front Panel Varèse Transport Rear Panel

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